葛城地区大規模緑地(葛城の森)とは、「つくばエクスプレス」の研究学園駅の北東、駅から徒歩約20分のところに広がる茨城県が所有する平地林です。隣接する私有地(保安林)と合わせると20haもの広さになり、開発が進むつくば市において、豊かな自然が残る貴重な場所です。かつて、ここは里山として人々に利用されてきたところで、現在でも様々な動植物が生息しています。私たちNPOつくば環境フォーラムは、今から10年以上も前から保安林の一部にて森林保全や環境教育の活動を行ってきました。現在、茨城県の委託を受けて、この緑地を里山公園として利活用する取り組みを進めています。

2021年6月2日水曜日

6月1日 植生ボランティア

 今回は、葛城フォレスターの皆さんと、植生ボランティアのメンバーが合同で、アカマツ林の現状観察を行いました。アカマツ林は平成27年度の再生事業によって整備され、きれいな純林となりましたが、アカマツの成長に伴い混みあってきています。松枯れ対策として7年間有効の予防剤も注入されていますが、松枯れ被害も心配です。林内を見回り、込み具合の尺度となる幹間の距離や枝の広がり具合、木の形状などを観察し、松枯れの特徴的な枯れ方なども学習しました。後半は、植ボラメンバーでナラ枯れ被害を引き起こすカシノナガキクイムシ(通称カシナガ)が飛来してこないか調査するためのトラップを設置しました。

アカマツは大きいものでは15~16mに成長しています。
細い木が混んでいる場所もあり間伐が必要そうです。

秋に調査して、成長の悪い木や混み合っている場所の木を間引く
間伐計画を立てることになりました。

アカマツ林全体としてはよい状態です。空隙地に植えた抵抗性アカマツの苗(写真手前、マツノザイセンチュウに強い苗)が旺盛に伸びていました。松枯れはマツノザイセンチュウが侵入して夏に古い葉から赤く枯れるので要観察です。

弱っていると思われるコナラの木にカシナガトラップを設置しました。
カシナガは弱っているコナラなどに集中して集まる性質があります。

クリアファイルで簡単に作れるトラップです。
先端部に水と洗剤(界面活性剤)を数滴入れています。
後日、中にカシナガが落ちてないか確認します。

クリが花盛りでした。写真真ん中下側にあるのが雌花(めしべが放射状)です。

ドクダミの花も盛りです。この季節を代表する花ですね。
蚊に刺されたときに、葉をもんで汁を塗ると効果があります。
別名ジュウヤク(十薬)、古くから民間薬としていろいろ使われてきた草です。


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