葛城地区大規模緑地(葛城の森)とは、「つくばエクスプレス」の研究学園駅の北東、駅から徒歩約20分のところに広がる茨城県が所有する平地林です。隣接する私有地(保安林)と合わせると20haもの広さになり、開発が進むつくば市において、豊かな自然が残る貴重な場所です。かつて、ここは里山として人々に利用されてきたところで、現在でも様々な動植物が生息しています。私たちNPOつくば環境フォーラムは、今から10年以上も前から保安林の一部にて森林保全や環境教育の活動を行ってきました。現在、茨城県の委託を受けて、この緑地を里山公園として利活用する取り組みを進めています。

2019年2月5日火曜日

2月5日 植生ボランティア

今日は、雑木林でオオムラサキの越冬幼虫調査をしました。オオムラサキは日本の国蝶で、里山を代表する生きものの一つですが、里山が人に利用されなくなってから全国的に激減しており、絶滅危惧種となっています。オオムラサキは良好な里山環境の指標となることから、毎年、越冬幼虫の状況を調査しています。

オオムラサキの食樹であるエノキの根元で越冬幼虫を探します。

オオムラサキの幼虫は、背中に4対の突起があります。
秋に枯れ葉色に変化して木を降り、根元の落ち葉の下に隠れています。

幼虫は温度変化の少ない北側にいることが多いので、丹念に探します。
見つけた幼虫は、種類と数を記録して、いた場所に戻します。

これは、ゴマダラチョウの幼虫。よく似ていますが、背中の突起が3対です。

みんなで29本の木を調べ、オオムラサキ28匹、ゴマダラチョウ10匹を見つけました。
今年は、少なめに感じますが、まずますの数がいてくれて、安心しました。

他にも、いろいろな昆虫をみつけました。
これは、成虫越冬するクビキリギスです。

まるで落ち葉のような蛾がいました。調べたところ、アカエグリバ(ヤガ科)という蛾のようです。

フクロウの羽がたくさん落ちていました。成鳥の羽のようです。何かの餌食になったのかもしれません。
残念ですが、自然の営みですから、仕方ないですね。






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