秋が一段と深まってきました。葛城の森も紅葉の盛りを迎えています。そんな中ですが、つくば市で「ナラ枯れ」が確認されたというニュースが飛び込んできたため、急遽、緊急調査をしました。「ナラ枯れ」はカシノナガキクイムシ(通称カシナガ)という甲虫がナラ類やカシ類の木の幹に穴をあけて入るときに病原菌を持ち込み、それが広がって木を枯らすというもので、日本各地で大量枯死が発生しています。茨城県では昨年まで発生がなかったのですが、この夏、市内で枯死したコナラがあり、カシナガが確認されて初記録となりました。夏に被害木で増えたカシナガは秋に分散飛行をして健康なナラやシイに入るそうなので、入られた形跡の木がないか森の中を確認して歩きました。
イロハモミジがきれいに紅葉していました。 |
ウワミズザクラは黄葉。陽に透けて、すてきです。 |
太い木がカシナガの被害に合うそうなのでチェックしました |
コナラの紅葉 カシナガの被害が多い木なので要チェックです |
コナラの要観察木にテープを巻きました。 位置と状況を記録します。 来年夏、枯れていないか確認します。 |
新しそうな穿孔を発見しました。 カシナガは2㎜くらいの穴をあけるそうです。 |
根元に木くず(フラス)がたくさんあります。 穿孔をあける虫は多いので、カシナガのものかはわかりません。 |
コナラやクヌギの太い木が美しい景観をつくっています。 葛城の森では、カシナガによって枯れたと思われる木はありませんでした。 今後、カシナガの被害が出ないことを祈ります。 |
大量の樹液が流れ出ているコナラがありました。 これはカシナガの仕業ではありません。 (高い位置で大きな穴なので、多分カミキリムシ?) |
寿命がつきたススメバチ(働きバチ)が樹液の下で死んでいました。 「最後にごちそう食べられたね」と誰かがつぶやきました。 |
ハラビロカマキリのメスが産卵場所を探していました。 産卵が終わると寿命もつきます。 |
ムラサキシキブの実 葉はすっかり黄色になりました。 |
クヌギの幹のナツヅタ 赤い紅葉が森に彩をそえていました。 |