葛城地区大規模緑地(葛城の森)とは、「つくばエクスプレス」の研究学園駅の北東、駅から徒歩約20分のところに広がる茨城県が所有する平地林です。隣接する私有地(保安林)と合わせると20haもの広さになり、開発が進むつくば市において、豊かな自然が残る貴重な場所です。かつて、ここは里山として人々に利用されてきたところで、現在でも様々な動植物が生息しています。私たちNPOつくば環境フォーラムは、今から10年以上も前から保安林の一部にて森林保全や環境教育の活動を行ってきました。現在、茨城県の委託を受けて、この緑地を里山公園として利活用する取り組みを進めています。

2021年6月25日金曜日

7月の活動のお知らせ

  
埋土種子発芽実験中!

 ■ ■ 里山散歩・朝ボラ ■ ■

 今月も湿地の活動と自由散策の2つから選べます。また朝ボラも実施します。
 
 朝ボラとは、朝の涼しい時間にマイツリー周辺の草刈りや添え木の立て直しなどのお手入れをする活動です。6月から9月まで、里山散歩の前の約1時間活動します。短い時間でも毎月草刈りをすることで、小さなマイツリーの苗が夏場の草の勢いに埋もれることを防ぎ成長の助けになります。ぜひご参加ください!
 
 湿地の活動では、今年3月、4月に行った埋土種子実験の発芽植物を専門の先生に見てもらいます。ペットボトルを持ち帰った方はぜひご参加ください。参加できない方も、事前にペットボトルをもって来てもらえば先生に見てもらえるのでご相談ください。まだ葛城の森で確認されていない種が見つかるかもしれません。

 ゲストの専門家の方々:安島美穂氏(埋土種子研究者)、西廣淳氏(国立環境研究所)、小幡和男氏(茨城県自然博物館)の3名を予定。湿地の観察会も合わせて行います。

 湿地プロジェクトの活動は今月も継続して行います。湿地で楽しみたい方も、ぜひご参加ください。

申し込みの際に希望の活動(朝ボラ、湿地、自由散策)をお知らせください。


〇申し込み期限
7/6(火)
※会員の方は申込期限が異なります。メールをご覧ください。

〇スケジュール
7/11(日) 

<朝ボラ> 雨天中止
8:00 集合
8:20 作業開始
9:15 作業終了
9:30  解散

<里山散歩> 小雨決行、荒天中止
10:00~10:30  受付
 受付次第散策スタート。12:00まで自由に散策できます。

〇参加費 無料

〇お申込

 ①里山クラブ会員の方
 配信しているお知らせメールへの返信でお申し込みください。メールが届いていない方はお知らせください。ご連絡は事務局へのメール、電話、下記の入会WEBフォームで受け付けています。

 ②里山クラブ会員以外の方
  参加には会員登録(無料)が必要です。
葛城里山クラブHP内のweb入会フォーム(https://www.tutc.or.jp/form/event.php)から必要事項を入力の上、「参加申込内容」の欄に"里山散歩 参加希望”とご記入ください。

事務局からの返信を持って登録完了となり、その後里山散歩の申込みについてご連絡します。


■ ■ 葛城フォレスター ■ ■

 今月は6回です。活動内容は登録している方に別途ご連絡します。

〇日程
7/2(金)、7/6(火)、7/9(金)、7/13(火)、7/20(火)、7/27(火)
9:00~15:00

 葛城フォレスターでは森の環境維持を行っています。事前登録等が必要ですが、どなたでも参加可能な活動です。
見学もできるので、興味のある方はぜひご連絡下さい!


■ ■ 植生ボランティア ■ ■

 今月の植生ボランティアは2回です。活動内容は登録している方に別途ご連絡します。

〇日程
7/6(火)、7/20(火) 9:30~12:00

 植生ボランティアでは、希少植物の保全や、野草や樹木の観察、記録づくり、外来植物の防除など、自然について楽しく学びながら活動しています。社会福祉協議会のボランティア活動保険への加入が必要ですが、植物の知識や経験は問いません!
ご興味のある方はお問い合わせください。見学も可能です。

2021年6月19日土曜日

葛城フォレスター 2021年4月5月の活動報告

 

葛城の森や草原、湿地を管理しているのが葛城フォレスターです。葛城大規模緑地を里山として整備していくため、どのような管理が必要なのか、メンバーで意見を出し合いながら活動を行っています。草が伸びる時期は、植樹の育生、草木の繁茂の抑制が、主な活動となっています。今年これまでに行った活動の様子を、一部ですがご紹介します。

歩道沿いの刈払い

バロネスによる除草

ゴミ拾い
作業前にゴミ拾いを安全確認と合わせて行っています。


切り株の目印付け
切り株に目印を付けることで、刈払い機作業時のキックバックやバロネス作業時のトラブルを起こさないように作業者が注意できるようにします。


湿地のウキヤガラの刈払い
湿地一面を覆っていたウキヤガラを刈り払って、トンボから水面が見えるようにしました。


2021年6月18日金曜日

6月15日 植生ボランティア

 今回は、はじめに葛城フォレスターの皆さんとGエリアの植栽地を見てまわり意見交換をしました。この植栽地は、大規模緑地の初期整備でモウソウチク林を伐採・伐根して、つくば地域の里山のクヌギ-コナラ林をモデルとして、平成26年春に3~4mの成木を植栽するという工事がなされたエリアです。植栽から7年が経過して、すっかり林になりました。すでに木同士が干渉し始めており、林内も暗くなってきています。里山の林は、かつては伐って利用し萌芽更新させることで明るい落葉樹の林を維持してきました。木を利用することが里山の保全には大事ではないかという意見が多く出されました。


コナラ、クヌギ、ヤマザクラ、アカマツ、エノキ、エゴノキなどが植栽され林になりました。
明るい林内には里山の野草も生育しています。
すでに枯れたり弱ったりしている木もあります。

常緑樹のシラカシが育って林内が暗くなっています。
どのような林をめざすのかを決めた方がよいという意見も出されました。

後半は、植生ボランティアのメンバーで前回設置したカシナガトラップのチェックをしました。ナラ枯れを引き起こすカシノナガキクイムシ(通称カシナガ)が葛城の森に来ていないかを調査するために20箇所にトラップを仕掛けています。

カシナガは弱っているコナラの木をマスアタック(多数の個体が集中する)性質があります。
弱っているコナラの木を中心にトラップを設置しました。

トラップの昆虫を回収してカシナガがいないか確認します。

林内ではヒメコウゾの実が赤くなっていました。

ニワトコは初夏に赤い実がなりますが、めずらしい黄色の実(キミノニワトコ)がありました。

カシナガトラップに入っていた昆虫など。
カシノナガキクイムシはいなかったので、ひと安心です。引き続き調査は継続します。


2021年6月15日火曜日

6月13日 里山散歩

6月の里山散歩は、朝ボラを行った後、自由散策と湿地の整備の選択制で活動しました。朝ボラは8時から集まったメンバーで植樹した木の手入れ活動を行い、巻き付いたつる植物やまわりの草刈りをしました。里山散歩では、樹木の観察コースをつくり、解説板を掲示して里山の木々を観察していただきました。参加者は木陰の歩道で樹木の観察をしたり、湿地へ行って湿地整備の穴掘りやアメリカザリガニ採りに多くの子どもたちが参加しました。湿地を埋め尽くすウキヤガラの刈り取りや持出しも行うことができました。

植樹した木のまわりの草や巻きつくツルを刈り取りました。

家族ごとに受付をすませて出発です。

樹木の解説板を見ながら散策。

取り付けた解説板

ムラサキシキブの花が盛りでした。いいにおいがします。

子どもたちはさっそく湿地で穴掘り。

ナギナタ鎌を使って湿地を埋め尽くすウキヤガラを刈りました。

刈った草を持ち出すと湿地の維持に役立ちます。

トウキョウダルマガエルもいました!


2021年6月8日火曜日

6月の里山散歩のお知らせ

ランデブー中のヤマトシジミ

6月13日(日) 
緑が色濃くなってきました。
生きものたちが活発に活動する季節が始まっています。   
今月から、里山散歩の前に朝ボラがあります!
朝ボラとは、朝の涼しい時間にマイツリー周辺の草刈りなどを6月から9月まで、
里山散歩の前の約1時間程度活動するものです。短い朝のボランティアでも樹木の
成長にはとても助けになります。ぜひご参加ください!
里山散歩は自由散策と水辺の活動の2つから選べます。申し込みの際に希望の活動
をお知らせください。

〇申し込み期限
6/10(木) 

〇日程
6/13(日) 
 (朝ボラ) 雨天中止
8:00 集合
8:20 作業開始
9:15 作業終了
9:30  解散

(里山散歩) 小雨決行、荒天中止
10:00~10:30  受付
 受付次第散策スタート。12:00まで自由に散策できます。

〇服装・持ち物
(全員)動きやすい服装、運動靴、飲み物、タオル、帽子、マスク、虫よけ、
(朝ボラ・水辺)上記の他に長靴、軍手、汚れてもいい服装

〇集合場所
 葛城地区大規模緑地 北側の広場(学園の森3丁目)
 スーパーセンタートライアルの隣、まんりょう公園の向かいです。
 駐車可。

〇参加費 無料

〇お申込

 ①里山クラブ会員の方
 葛城里山クラブ事務局へ、参加される方全員のお名前と、どの活動に参加するか(朝ボラ、自由散策、水辺活動)をお知らせください。朝ボラだけ、里山散歩だけの参加も可能です。

 ②里山クラブ会員以外の方
  参加には会員登録(無料)が必要です。

葛城里山クラブHP内のweb入会フォーム(https://www.tutc.or.jp/form/event.php)から必要事項を入力の上、「参加申込内容」の欄に"里山散歩 参加希望”とご記入ください。

事務局からの返信を持って登録完了となり、その後里山散歩の申込みについてご連絡します。

 葛城里山クラブは、葛城大規模緑地の官民協働による保全と利活用を目指す茨城県事業の 一環として、つくば環境フォーラム・つくば都市交通センター連合体が企画運営していま す。
 葛城里山クラブにはどなたでも無料で会員登録できます。
 会員には、活動のお知らせなどを定期的にメールでお知らせしています。

2021年6月2日水曜日

6月1日 植生ボランティア

 今回は、葛城フォレスターの皆さんと、植生ボランティアのメンバーが合同で、アカマツ林の現状観察を行いました。アカマツ林は平成27年度の再生事業によって整備され、きれいな純林となりましたが、アカマツの成長に伴い混みあってきています。松枯れ対策として7年間有効の予防剤も注入されていますが、松枯れ被害も心配です。林内を見回り、込み具合の尺度となる幹間の距離や枝の広がり具合、木の形状などを観察し、松枯れの特徴的な枯れ方なども学習しました。後半は、植ボラメンバーでナラ枯れ被害を引き起こすカシノナガキクイムシ(通称カシナガ)が飛来してこないか調査するためのトラップを設置しました。

アカマツは大きいものでは15~16mに成長しています。
細い木が混んでいる場所もあり間伐が必要そうです。

秋に調査して、成長の悪い木や混み合っている場所の木を間引く
間伐計画を立てることになりました。

アカマツ林全体としてはよい状態です。空隙地に植えた抵抗性アカマツの苗(写真手前、マツノザイセンチュウに強い苗)が旺盛に伸びていました。松枯れはマツノザイセンチュウが侵入して夏に古い葉から赤く枯れるので要観察です。

弱っていると思われるコナラの木にカシナガトラップを設置しました。
カシナガは弱っているコナラなどに集中して集まる性質があります。

クリアファイルで簡単に作れるトラップです。
先端部に水と洗剤(界面活性剤)を数滴入れています。
後日、中にカシナガが落ちてないか確認します。

クリが花盛りでした。写真真ん中下側にあるのが雌花(めしべが放射状)です。

ドクダミの花も盛りです。この季節を代表する花ですね。
蚊に刺されたときに、葉をもんで汁を塗ると効果があります。
別名ジュウヤク(十薬)、古くから民間薬としていろいろ使われてきた草です。